早起きして(正確にはハックに早く起こされて)ピカソ美術館に行く。いつものForum des Hallesに駐車し、ポンピドゥーセンターの横を通ってマレ地区へ。犬の落し物に注意しながら、20分くらいの散歩である。余談であるが、フランス全土に発令されているウンコ注意報とウンコ警報(発令元:我々)はまだまだ解除される気配はない。今世紀が終わる頃にも快方に向かっているかどうか、我々には定かでない。
→「私の街が好き 私は拾います」と書かれている。いやいや、好き云々より、良識ある人として拾った方が良いと思う。





美術館では改装と平行して、ダニエル・ビュランという人のコンテンポラリーアートの展示が行われていた。上の写真もその作品の一つ。美術館の庭に壁を立て、その壁に反射材を貼っている。ちょうど真ん中から鏡像であることがお分かりだろうか?このようにあちこちに壁を作って部屋や庭やその他いろんな場所を「分断」している。当初、アートに疎い我々はただの改装だと思っていたので、「やけに目立つように改装しているものだな」と作品である事にとんと気付いていなかった。ようやく気付いたのは全て終わって美術館を出る頃になってからである。壮大な鈍さだ。しかし気付いてみると、これはこれでなかなか面白い。
さて、ピカソ美術館、面白いは面白いが、ピカソだけ延々と見続けるのはなかなかしんどかった。(延々と描き続けた当人には申し訳ないが)ピカソも含め、いろんな絵が見られるオルセーの方がやはり楽しかったかな。ミュージアムショップで絵葉書を購入しようとしたが、レジが不調で断念。美術館なのにワーワーと馬鹿騒ぎしている若者がいるな、と呆れて見てみたら受付の人々だった。

思ったより早く美術館を出たので、予定していたレストランはまだ開店しておらず、MUJIでちょっと買い物して、以前食べそこねたシェ・マリアンヌのファラフェルを食べる。これ、ユダヤの食べ物らしい。なかなかおいしかったが、開店直後で作り置きの揚げ団子が出てきたのか、冷え冷えとしている。今日はこの「なかなかいいけど、あと一歩」が多い日である。







しかしそんなあと一歩を吹き飛ばしたのは帰りに立ち寄ったショコラティエ・プラリュ。カイエ・ド・パリに紹介されていて、場所も近いので行ってみたのだが、これは当たりだった。いろんな種類のチョコセットはレギュラーサイズで20ユーロ弱。これはちと高いという事でやや小ぶりの10ユーロ弱の物を購入。レジには日本人の店員さんがいて、ブリオッシュ「プラリュリーヌ」の試食を勧めてくれた。これがうまい。小さい方(300g)が6ユーロとの事で、それも購入。後でチョコも食べてみたが、これまたおいしい。大したものは食べた事がない我々だが、この店が暫定首位である。ゴディバなどよりははるかにおいしい。カイエ情報によると、この店は有名店に卸したりもしているらしい。讃岐うどん製麺所タイプといったところか。しかしユーロ安とはいえ、お値段はやはり高いですな。一番小さなチョコセットは50gくらいだろうか、あれでも4.5ユーロ。そうしょっちゅうは買えないなぁ。