地震発生の時

この日、たまたま家にいて、ひどい花粉症に苦しみながらベッドでぐだぐだしていたら、ぐらぐらと家が揺れ始める。「ん?地震か?」と油断していたらどんどん揺れが大きくなり、「これはついに大地震が来たか!」とベッドを飛び出す。足下で寝ていたハックを掴んで小脇に抱え、隣の部屋のテーブルの下に隠れる。花テラの壁は古いタイル張りで、外に出ると壁が落ちてこないとも限らない。家が崩れたら1階はまずいだろうと思い、揺れが収まるまで2階のテーブルの下で待つ。ハックは揺れている間、ブルブルと小刻みに震え、何とか脱出しようともがき続けていた。
やっと収まってネットで情報を見ようと思ったらすぐに大きな余震。油断して1階に下りていたハックを再び回収、駆け上がってまたテーブルの下でやり過ごす。この後も断続的に揺れていたが、テーブル下に避難するほどではない。
家の中はキャプテンの漫画やブックスタンド、壁に飾っていた写真や花瓶などが落ちて転がっている。危険な部分がないか、ざっとチェックした後、携帯でキャプテンと会社にメールを送る。しかしすぐに携帯は不通になってしまった。仕方なく公衆電話を探し、キャプテンの薬局に電話。無事を確認する。こういう時、やはり公衆電話は必須だなと痛感する。
一方、発生時、薬局で一人働いていたキャプテンはすぐに外に飛び出し、見知らぬおばあさん(美容室に行こうとしてたまたま通りかかった)と抱き合って揺れが収まるのを待ったらしい。夕方、交通網は全面ストップのため、東京は帰宅難民で溢れているとの情報。キャプテンも要町の駅までは歩いたものの、地下鉄は動かず、結局薬局に戻り一晩過ごした。

今回、携帯は災害時、真っ先にダメになってしまうことを改めて実感した。逆に意外に機能し続けたのはインターネット。twitterfacebookは一番活発にやり取りされていたようだ。僕も夜、薬局にいるキャプテンにはSkypeを通して電話した(川崎の辺りでさえ公衆電話はどこも使用中)。こういう非常時には電話だけでなく、複数のインフラに繋がっている必要がある。